今月中旬に6~7頭の♂幼虫たちを温室に入れました。入れた幼虫たちはセミ化していた幼虫群と昨年3月に早取りした幼虫群たちの一部です。セミ化した幼虫群は昨年12月初旬に常温に放り出しましたので気温3~4度前後だったと思います。劣化していた状態で寒い中に放り出したので一月ほどしてから18~19度の環境に戻して1週間ほどしてからボトルを替えました。そのとき計量すると大体の個体が5グラム近く体重を落としていました。セミ化していた幼虫なのでべつにどおってことないのですが、30グラムだった幼虫は25グラムですからかなりのダイエットには間違いありません。その後少しは体重をもどしてくれるのだろうとは思いますが、元の体重にはならないと思います。早取りした幼虫の方は3月に取り出したことでおそらく成長のリズムが狂っていると思います。早取りは年内に羽化するくらいでちょうど良いリズムなのだろうと想像しますが、ここから羽化させずに越冬させた場合体内時計が狂う可能性が高いです。通常夏に取り出してボトル3本で成虫まで持っていくのが普通ですが、早取りすると暴れやすかったりすることが多くボトルもよけいに使いますね。幼虫期間を引っ張りすぎるのも羽化不全の可能性も高くなりますのでやはり12ヶ月いないには羽化させたいところです。さて、これらの幼虫群ですが、今回28度の温室に投入したわけで温度差が10度近い差があります。これだけ温度差を付けて蛹化スイッチが入らなければその幼虫はあきらめるしか無いのかもしれません。そして温度をかけると暴れ出す幼虫が必ずでてきます。暴れ出すと比較的蛹化スイッチが入っている事が多いのですが、そのまま放置すると蛹室を作るためのベストポジションを見つけるまでに体重を落としてしまう事も多くありますので、様子を見極めてボトルを替える準備をしておかなければいけません。一番良いのは居食いしている状態からそのまま蛹室を作り羽化へと向かうのがベストですね。今回の温度ショックで暴れずにボトルの周囲に密着して蛹室を作り始めた幼虫が3頭から4頭でてきました。大きさは期待できないでしょうが、無事羽化して貰いたい物です。本日は32グラムあったセミ化幼虫を温室に入れました。この幼虫は低温に晒した幼虫のためおそらく27~28グラムまでダイエットしていることが予想されますが、いかがな結果となりますでしょうか。