今日は私のところで飼育している幼虫の入っている菌糸の状態をご覧下さい。
下の写真は棚で2棚の写真ですが、上の写真の棚は7月に初令で取り出してプリンカップで一時飼育を行い3例に加令後♂は1400♀は800に入れてあります。このプリンカップが良いか悪いかはたぶん良いわけないのでどっかにおいておきましょう。飼育コストの軽減とボトル使用時期を少しずらしてお客様のピーク時期に合わないようにしていました。3令加令後ドンぴしゃで交換できると良いのですが、なかなか目も届かず難しい部分もありますのでおそらく最良の飼育を行った場合にくらべて多少のサイズダウンはあると思います。
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全体的にこんな感じのボトルが多いですが、♀のボトルに限っては数割が暴れてしまっています。暴れてもそのまま放置してあるのでボトルはかなり劣化しています。8月にいれてもう4ヶ月になりますから劣化しないでと言うのはちょっと厳しいですね。幼虫がなかで活動していますし。
♂のボトルはけっこう食い上がっていてさほど目立つ暴れは見られません。これはある程度食い上がってしまうのでボトルの中がより自分の環境に作り上げられているのでしょう。食い上がっちゃうと菌も弱まりますし暴れて崩される菌糸もないみたいです。メスの場合は成熟も早く添加剤に敏感なようです。
最終的になぜ君は暴れるのか?とメスに聞いてみないとわかりませんが。。。。

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この棚は6月に割り出してプリンカップ飼育を経て7月に入れ替えた幼虫群です。下の方は食い上がりが早かったり暴れていたりして入れ替え後の新しいボトルに入っていますが、上の方のはこれから最終ボトルへと入れ替えを始めるところです。

菌糸の劣化具合参考になりますか?皆さんの飼育途中の菌糸と比べて如何でしょうか。
菌糸の表面は茶色く変色しても中は問題ないことがほとんどなので表面を見てボトルの中がどうなっているのかわかるように経験値が上がってくると劣化に関しては鈍感になってくると思います。

HS菌糸は比較的劣化には強く作られていますし、劣化しても水分がすくないので他の水分過多の菌床に比べると幼虫に与える影響は限りなく小さいです。

では次の写真です。

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このボトルは入れ替え後まもなく青カビにやられてしまいました。今まで見たことのないような青カビ軍団でしたのでもうあきらめてそのまま入れ替えもせず放置しておりましたが、いつのまにか青カビも菌糸も死に黒く変色した醗酵マット状態のオガ粉に変わっていました。写真を見ると青カビにやられた形跡がおわかりになりますでしょうか?幼虫は最下部で落ち着いています。

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蓋を開けるとカビのせいかどうかわかりませんが幼虫はだいぶ暴れたのでしょう。オガが蓋の上部まで盛りあがっていました。上のほうは食い上がったオガの状態ではないことが写真から見受けられます。

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幼虫を取りだして計測していみたところ14gもありました。14gあると菌糸の青カビ劣化暴れの影響があったにしても体重が落ちたとしても少なくとも50ミリ~51ミリくらいの使い心地の良さそうな成虫で羽化してきそうな感じです。新しい菌糸が手元になかったので掘り出した中身を戻してまた入れておきました。

これが♂の場合は青カビが発生しても暴れが見られず落ち着いて食っているうちは慌てて交換する必要はありませんが、最大羽化サイズを狙うのであれば暴れる前に交換した方が良いかもしれませんね。
なお青カビボトルの幼虫は次のボトルへ青カビを持ち込みまた発生することがありますので頭に入れておいて下さい。

オオクワガタの飼育をしてまだ経験値が低いうちはいろいろな出来事に対応できない、対応のしかたがわからないということが多いと思います。トラブルも楽しみの一つ(笑)と思ってたくさん遠回りしながら飼育して下さいね